島外譲渡について

ウミネコ繁殖地を守るために。猫の命にも配慮した島外譲渡を。

本プロジェクトは、国指定天然記念物「飛島ウミネコ繁殖地」の保全を目的としています。

飛島では、ウミネコの繁殖地周辺を含む島内に、飼い主のいない猫が生息しています。そこで、猫によるウミネコへの影響を抑え、貴重な繁殖地を守るため、飼い主のいない猫を計画的に島外へ譲渡する取り組みを進めます。

本プロジェクトでは、3年間の期間を通じて、捕獲した猫の100%譲渡を目指します。

猫を島外へ移送した後は、獣医師による必要なケアや健康管理、人との暮らしに慣れるための訓練などを行い、一匹一匹の状態を見ながら、新しい家族との暮らしにつなげていきます。

猫の生息状況や捕獲状況などを確認しながら、段階的に取り組みを進めます。

ウミネコ繁殖地を守ることを第一に。
そして、そのために移動する猫の命にも責任を持って。

それぞれの立場に配慮しながら、飛島の自然環境の保全と、猫の命への配慮を両立することを目指します。

島外譲渡の流れ

猫を捕獲してすぐに譲渡するのではなく、調査から健康管理、人馴れ訓練、譲渡、譲渡後のフォローまで、段階を踏んで取り組みます。

①調査

約2か月間をかけて、島内に生息する猫の状況を調査します。

猫がどの地域に、どのくらい生息しているのかを確認するとともに、飼い主のいる猫の実態についても調査します。

飼い猫を誤って捕獲することがないよう、島内の状況を丁寧に把握したうえで、計画的な捕獲につなげていきます。

調査すること

  • 猫の生息状況
  • 生息エリア
  • 飼い猫の実態

②捕獲・島外への移送

調査結果をもとに、猫の生息状況や個体ごとの状態を確認しながら、計画的に捕獲を行います。

捕獲した猫については、飼い主の有無やこれまでの生息状況など、調査で把握した情報と照らし合わせながら確認を行います。飼い主のいる猫を誤って島外へ譲渡することのないよう、一匹一匹の状況を確認しながら慎重に進めます。

また、捕獲した猫の体調や天候などにも配慮し、できる限り負担をかけないようにしながら、船で本土へ移送します。

島外への移送は、猫を新しい家族へつなげるための第一歩です。本土到着後は、それぞれの猫の状態に応じたケアや譲渡に向けた準備へと進みます。

③ 獣医療ケア・健康管理

島外へ移送した猫については、一匹一匹の健康状態を確認し、譲渡に必要な獣医療ケアを行います。

猫の健康状態や年齢などに応じて必要な処置を行い、安心して新しい生活を始められる状態を整えていきます。

主なケア

  • 健康状態の確認
  • 感染症などの確認
  • ワクチン接種
  • 駆虫・寄生虫対策
  • 避妊・去勢手術
  • マイクロチップの装着

④人馴れ訓練・譲渡準備

施設で生活しながら、人との関わりや家庭での生活に少しずつ慣れていきます。

譲渡までの間は仮の名前をつけ、一匹一匹の性格や行動、健康状態を継続的に観察します。

人との暮らしへの慣れ具合や譲渡への適性などを確認しながら、それぞれの猫に合った新しい家族とのマッチングに向けて準備を進めます。

⑤ 譲渡・新しい家族へ

準備が整った猫は、譲渡会などを通じて、新しい家族との出会いにつなげます。

譲渡にあたっては、猫の性格や健康状態だけでなく、迎えるご家族の生活環境や希望なども考慮し、猫とご家族の双方にとって無理のないマッチングを大切にします。

必要に応じて一定期間のトライアルを行い、実際の暮らしの中で相性や環境を確認したうえで、正式な譲渡につなげます。

また、譲渡後も状況に応じて経過を確認し、必要なフォローを行います。

ウミネコ繁殖地を守るために

本プロジェクトが目指しているのは、猫を島から移動させることそのものではありません。

目的は、飛島のウミネコ繁殖地を守ること。

そのための手段の一つとして、飼い主のいない猫の島外譲渡に取り組みます。

一方で、島外へ移すことになる猫もまた、一つひとつの命です。

だからこそ、捕獲して終わりではなく、健康状態を確認し、人との暮らしに慣れるための時間を設け、新しい家族との出会いまで責任を持って取り組みます。

ウミネコ繁殖地の保全を第一に。
猫の命にも配慮して。

この二つを大切にしながら、調査・捕獲・島外への移送・健康管理・人馴れ訓練・譲渡という一連の取り組みを進めていきます。

3年間のプロジェクト期間を通じて、捕獲した猫の100%譲渡を目指します。